スリランカ旅行で人気の紅茶鉄道ですが、現在もキャンディからエッラまでの直通列車は運休しています。2025年11月のサイクロン「ディトワ」による豪雨で山岳鉄道が大きな被害を受け、その後、区間ごとに復旧工事が進められてきました。2026年10月にはコロンボからペラデニヤ、ガンポラ方面の運行が再開されるなど進展もありましたが、キャンディからヌワラエリヤ方面の鉄道は、まだ全線開通に至っていません。
現在、紅茶鉄道に乗車できるのは、ヌワラエリヤの最寄り駅であるナヌオヤからエッラ、バッドゥーラまでの区間です。2026年6月20日に運行を再開しており、茶畑や山並みを眺めながら高原地帯を走る列車を楽しめます。キャンディからナヌオヤまでの区間がいつ再開するのか、2026年11月以降のスリランカ旅行ではどの区間に乗車できるのか。現在の運行状況と復旧工事の進捗、再開の見通しについてお伝えします。

2026年11月の運行状況
スリランカ紅茶鉄道のうち、現在も観光客が利用できる主要区間は、ナヌオヤ~エッラ~バッドゥーラ間です。キャンディ~ナヌオヤ間は引き続き運休しており、キャンディからエッラまで列車で移動することはできません。ナヌオヤから先の区間は6月20日に復旧しており、アンベウェラ、パティポラ、オヒヤ、ハプタレー、バンダラウェラなどを経由してエッラ方面まで運行しています。標高1,600mを超える高原地帯を走る路線で、途中には紅茶畑や山の斜面、深い谷が広がっています。ナワラピティヤ~ハットン間でも地域内の列車が運行されていますが、前後の区間が復旧していないため、キャンディやナヌオヤから乗り継ぐことはできません。
コロンボ方面では、コロンボ・フォート~ランブッカナ間の列車が運行しています。ランブッカナから先のペラデニヤ、ガンポラ方面については、10月に運行が再開されたものの、その後再び運休となっています。ペラデニヤからキャンディに向かう区間でも橋の復旧工事が続いており、キャンディ駅から発着する列車はまだ再開されていません。現在の紅茶鉄道は、コロンボ方面とエッラ方面で運行区間が分かれており、その間の山岳地帯では復旧工事が続いています。スリランカ旅行で紅茶鉄道を予定している方は、列車が走っている区間と運休している区間を確認しておく必要があります。

10月に再開した区間が再び運休
2026年10月2日、スリランカ鉄道はコロンボ・フォートからペラデニヤ、ガンポラまでの列車運行を再開しました。2025年11月のサイクロンによって被害を受けたランブッカナ~ガンポラ間では、合計103か所の損傷が確認されており、そのうち36か所が大規模な土砂崩れ、67か所が路盤の流出や落石などによる被害でした。山岳地帯の急勾配を走る路線のため、復旧には多くの時間を要しましたが、約10か月ぶりにコロンボ方面からガンポラまで列車が走ることになりました。再開当初は都市間列車を含む1日8本の運行が計画され、座席予約の受付も開始されていました。紅茶鉄道の全面再開に向けて、工事が進んでいることを示す出来事でした。
ところが、その後の降雨によってカディガムワ駅付近で再び地すべりが発生し、10月24日と25日に緊急補修工事が行われました。線路上に流れ込んだ土砂の撤去などが進められたものの、周辺では降雨が続き、10月25日にはランブッカナ~ペラデニヤ・ガンポラ間の列車を当面運休することが発表されています。10月初めに復旧した区間が、わずか3週間ほどで再び通行できなくなったことになります。なお、今回の運休はキャンディよりコロンボ側で発生したもので、すでに再開しているナヌオヤ~エッラ~バッドゥーラ間の運行には直接影響していません。紅茶鉄道の全線再開には、それぞれの区間の工事を終えるだけでなく、山岳地帯全体で安全に列車を走らせるための確認も必要とされています。
キャンディ~ナヌオヤ間はいつ再開?
キャンディからナヌオヤまでの紅茶鉄道については、正式な運行再開日はまだ発表されていません。復旧工事が続いているのは、主にペラデニヤ~キャンディ間の橋、ガンポラ~ナワラピティヤ間、ハットン~ナヌオヤ間などです。特にキャンディ駅の手前にあるペラデニヤのブラックブリッジは、2025年11月の豪雨で損傷を受け、現在も再建工事が進められています。この橋が完成しなければ、コロンボ方面からキャンディ駅まで列車を運行することもできません。さらに、ガンポラからナワラピティヤ、ハットンを経由してナヌオヤに至る区間にも、復旧を必要とする場所が残っています。キャンディ駅の運行が再開されたとしても、すぐにナヌオヤやエッラまで直通列車が走るわけではなく、途中の区間もすべて復旧しなければなりません。
今後の見通しについては、2026年12月末までの復旧を目指す計画が示されてきましたが、これは確定した運行再開日ではありません。これまでにも復旧目標は何度か変更されており、キャンディ~ナヌオヤ間の再開が2027年1月以降にずれ込む可能性もあります。特に10月には、いったん再開したランブッカナ~ガンポラ間が再び運休となっており、年末までにすべての工事が完了するかどうかは、引き続き確認が必要です。現在のところ、2026年11月中にキャンディからエッラまでの直通列車が再開するという発表もありません。2026年末から2027年初めにかけてスリランカ旅行を予定している方は、現時点で運行しているナヌオヤ~エッラ間を利用する行程で計画するのがよいでしょう。

ナヌオヤ~エッラ間の運行と時刻
現在の紅茶鉄道で注目したいのが、ナヌオヤからエッラまでの約2時間30分の区間です。ナヌオヤ駅は標高約1,600mに位置し、ヌワラエリヤの市街地から専用車で約20分の場所にあります。ここから列車はさらに標高を上げ、アンベウェラ、パティポラ、オヒヤなどの高原地帯を走ったあと、ハプタレー、バンダラウェラを経由してエッラに到着します。途中のパティポラ駅は標高約1,900mに位置し、スリランカの鉄道駅として最も高い場所にあります。車窓からは山の斜面に沿って広がる紅茶畑、深い谷、周囲の山並みなどが見え、途中にはトンネルもあります。キャンディからヌワラエリヤまでの区間とは異なりますが、標高の高い場所を走る紅茶鉄道の車窓風景を十分に楽しめる区間です。
2026年6月20日の運行再開に伴って設定された時刻表では、ナヌオヤ発エッラ方面の列車は、午前9時発、エッラ11時27分着の列車が毎日運行しています。水曜日を除く日は14時30分発、16時57分着の列車があり、水曜日は観光列車エッラ・オデッセイが13時発、15時21分着で運行する設定です。これらは運行再開時に発表された時刻で、2026年11月の各運行日の時刻や座席の販売状況については、乗車前に確認が必要です。なお、エッラの名所として知られるナインアーチブリッジは、エッラ駅とデモダラ駅の間にあります。ナヌオヤからエッラまでの列車では橋を通過しないため、ナインアーチブリッジを列車で渡りたい場合は、エッラからバッドゥーラ方面まで乗車する必要があります。エッラ駅から橋まで移動して列車の通過を眺めることもでき、列車への乗車と写真撮影を組み合わせた観光も楽しめます。

現在の紅茶鉄道の楽しみ方
2026年11月以降にスリランカを周遊する場合、キャンディからヌワラエリヤまでは専用車で移動し、その先のナヌオヤからエッラまで紅茶鉄道を利用する行程がおすすめです。キャンディからヌワラエリヤまでは専用車で約3~4時間、ヌワラエリヤからナヌオヤ駅までは約20分です。例えば、キャンディの仏歯寺などを観光したあと、専用車でヌワラエリヤに向かい、紅茶工場や茶畑を見学してホテルに宿泊します。翌朝、ナヌオヤ駅から9時発の列車に乗車すれば、11時30分ごろにはエッラに到着します。エッラ周辺にはナインアーチブリッジやリトルアダムスピークなどの観光名所もありますので、紅茶鉄道に乗車したあと、午後はエッラ周辺を観光する行程も考えられます。現在の運行区間を利用しながら、キャンディ、ヌワラエリヤ、エッラを組み合わせて観光する方法です。
現在の運行状況では、バッドゥーラからエッラまでの区間を利用する方法もあります。バッドゥーラを9時に出発する列車は、エッラに9時52分ごろ到着する設定で、途中でナインアーチブリッジを通過します。約50分の短い乗車ですが、エッラ到着後に橋まで移動し、次の列車が通過するところを撮影するなど、鉄道と周辺観光を組み合わせることも考えられます。スリランカの高原鉄道は、2025年11月のサイクロン被害から少しずつ復旧が進み、現在ではナヌオヤ~エッラ~バッドゥーラ間で列車が運行しています。キャンディ~ナヌオヤ間の再開時期はまだ決まっていませんが、紅茶鉄道への乗車を希望する方は、ヌワラエリヤからナヌオヤ駅まで専用車で移動し、エッラまで列車に乗る行程を計画するとよいでしょう。


