コモド島のアイランドホッピングツアーに参加する際に、一般的な混載ツアーではなく、プライベートツアーを選ぶ方が合っている日本人は少なくありません。理由は、コモド島観光が、ただボートに乗って観光スポットをまわるだけの旅ではないからです。
港の出発時間、海の状態、島ごとの滞在時間、シュノーケリングの流れまで、現地では細かな判断の積み重ねになります。そうした旅では、人数の多い混載ツアーよりも、自分たちの旅行の趣旨や予定、感覚に合わせて動ける形の方が満足度は上がりやすくなります。

コモド島観光は思った以上に調整が多い
コモド島周辺をめぐる1日観光は、朝から船でいくつもの島やポイントをまわる流れが一般的です。パダール島でのトレッキングの時間、ピンクビーチで過ごす時間、コモドドラゴンを見学する立ち寄り順、海中の様子を見ながらのシュノーケリングなど、現地ではその都度判断が入ります。パンフレットだけを見るとシンプルに見えますが、実際はかなり動きの多い観光です。
また当然ながら当日の天候や波のうねり、野生動物の状況にも左右されます。
ここで大きいのが、ツアーの形態です。混載ツアーは参加者全員を同じ流れで動かすため、1人でも準備に時間がかかれば全体が遅れますし、逆に急ぎたい人がいても周囲に合わせる必要があります。コモド島観光は、もともと “調整” が多い行程なので、最初から自由度の低い形にすると、旅そのものが慌ただしくなりやすいです。

日本人は「周囲に合わせすぎてしまう」ことが多い
日本人の旅行者は、良くも悪くもまわりに気を使う方が多いです。まだ写真を撮りたいと思っても、皆が船に戻り始めると自分も切り上げてしまうことがありますし、少し疲れていても、他の参加者に迷惑をかけたくないと無理をしてしまうこともあります。
コモド島観光のように移動時間が長く、暑さもあり、海の上で過ごす時間も長い場所では、この「遠慮」が積み重なると意外に疲れます。本当は景色をもっと見たかったのに急いで終わってしまった、シュノーケリングをもう少ししたかったのに流れで戻ってしまった、ということが起きやすいのです。つまり、日本人にとって問題なのは、団体行動が苦手というより、自分の希望を後回しにしやすいことです。
さらに、基本的に国際色豊かな混載ツアーというのは英語でのやり取りが多いですので、英語の苦手な方にとってはそれだけでハードルが上がることにもなります。

ご年輩や子供連れの場合プライベートツアーが良い
そこで合うのが、プライベートツアーです。自分たちだけで動けるため、他の参加者のペースや希望に左右されません。写真を撮る時間を少し長めに取りたい、泳ぐのが不安だからシュノーケリングは無理をしたくない、できるだけ落ち着いてコモドドラゴンを見たい、そうした希望をプライベートツアーでしたらそのまま行程に反映しやすくなります。
また、混載ツアーですと、どうしてもペースが速くなりがちで、子供連れやご年輩の方にとっては焦ったりしますので、逆に危険です。立ち寄りカットもできないために、トレッキングが不要だったり、シュノーケリングが無理だったとしても、その時間は待っている必要があるわけです。

しかも、コモド島では「少しの違い」が体験の差になりやすいです。上陸のタイミングが少しずれるだけで混み方が変わることもありますし、休憩の取り方1つで後半の疲れも変わります。自分たちのグループだけでまわる場合には、ガイドが「今日はコモド島が混んでいるから先に行きましょう」などとなって、混雑回避にも協力してくれることでしょう。
プライベートツアーは豪華だから選ぶものではなく、コモド島のように調整が多い観光地で、効率よく、無理なく回るための方法として相性が良いのです。そして、日本人に向いているのは、「自由」というより「気を使わなくて済む」点だと思います。

プライベートツアーを催行しているところは少ない
コモド島は景色が美しく、海も魅力的で、コモドドラゴンという特別な存在にも出会える場所です。ただし、行けば誰でも同じように満足できる場所ではありません。どんなツアーを選ぶかで、印象がかなり変わります。そういう意味でプライベートツアーがおすすめです。
ただ、コモド島観光の拠点となるラブアンバジョには、プライベートツアーを催行している旅行会社は少ないです。日系ですと、サラトラベルがプライベートツアーを多く取り扱っているようです。
ここは現地情報を頻繁に発信している日本人が経営していて評判もよく、日本語ガイドで唯一シュノーケリングライセンスを持ったガイドが所属しているということで、日本人旅行者にとっては安心でしょう。
実は1回ここのツアーを利用したことがあるのですが、対応がとても丁寧でした。日本語ガイドがほとんどいないコモド島観光としては貴重で、コモドのアクティビティを重視する方にとっては一択と言えるかもしれません。

いずれにしても、せっかく遠くまで行くなら、我慢しながら混載グループに合わせるより、自分たちに合った形で落ち着いて楽しむ方が、結果として満足しやすくなります。コモド島でプライベートツアーがすすめられるのは、専用チャーターが特別扱いだからではありません。
日本人の旅行の仕方と、コモド島観光の実情を合わせて考えると、その方が自然だからです。コモド島をしっかり楽しみたい方ほど、プライベートツアーという選び方は現実的だと言えます。
