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パダール島にコモドドラゴンが生存していた

コモド国立公園内の島のひとつで、絶景で有名なパダール島は、かつてコモドドラゴンが生息していたものの、現在は絶滅してしまったとみられていました。しかし、2024年にコモド国立公園事務所によって31頭の生存が公式に確認されたことが、リゾート開発に関する取材の中で明らかになっています。

パダール島は「現在もコモドドラゴンが生息する島」だという、大きな新発見です。


コモド諸島を案内するガイドの中には、「パダール島の奥地には行ってはいけない。なぜなら人間を見たことがまったくないコモドドラゴンがいるから」という冗談をいう人がいて、絶滅したと思われていたパダール島に、実はコモドドラゴンが生きているのではないかという話は、以前から囁かれていたのだそうです。

パダール島は、インドネシアの世界遺産コモド国立公園を構成する島の1つで、三色の海を望む独特の景観で知られています。もともとこの島にも多くのコモドドラゴンが生息していましたが、餌となる野生動物が減少したために、コモドドラゴンも絶滅してしまったとみられていました。



ところが、2024年、コモド国立公園事務所による現地調査の結果、パダール島においてコモドドラゴン31頭の生存が確認されました。この確認は、足跡、直接目視、行動範囲の記録など、国立公園事務所が日常的に行っているモニタリング調査に基づくものです。推定ではなく、実際に生息が確認された数として公表されています。

パダール島は、コモド島やリンチャ島と比べると面積が小さく、人の立ち入りも厳しく管理されています。そのため、コモドドラゴンの生息密度は高くありませんが、乾燥したサバンナ地帯や斜面部を中心に、現在も野生個体が定着していることが確認されています。特に人の動線から外れたエリアでの生息が多いとされています。

この事実は、パダール島が単なる絶景スポットではなく、現在進行形の野生動物保護エリアであることを示しています。そのため、観光客が島を訪れる際には、コモドドラゴンに遭遇する可能性がゼロではなく、必ずレンジャー同行のもとで行動することが義務づけられています。島内では自由行動は認められておらず、定められたルートと時間内での観光に限定されています。

なお、パダール島で確認されている31頭という数字は、島全体の環境容量や餌資源を踏まえたうえで、安定的に維持されている個体数とされています。増えすぎても減りすぎても生態系に影響が出るため、国立公園事務所は長期的な視点で個体数管理を行っています。

パダール島を訪れる際の注意点 現在、パダール島でのトレッキングは観光の目玉となっていますが、コモドドラゴンの生存確認を受けて、安全管理はより厳格になっています。急斜面の階段を登る際は、周囲の茂みに注意を払い、常にレンジャーの指示に従ってください。万が一、個体を見かけた場合でも、決して近づいたり刺激したりしてはいけません。

生態系の回復と今後の展望 この31頭の生存は、国立公園内の生態系が本来の豊かさを取り戻しつつある証拠でもあります。政府によるシカなどの獲物となる動物の保護が、結果としてコモドドラゴンの再定着を支えています。パダール島は今、風景を撮るための場所から、貴重な野生動物を守り育てる生きたフィールドへとその意味を変えています。



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いまだに、ネットで情報を調べると、パダール島にコモドドラゴンはいない、あるいは絶滅したという情報が多くでてきますが、それらは過去の情報ということになります。

2024年の時点で、パダール島には31頭のコモドドラゴンが生存していることが、コモド国立公園事務所によって公式に確認されています。パダール島は、今もコモドドラゴンが暮らす生きた世界遺産の一部であり、その価値は景観だけでなく、生態系そのものにあることになります。パダール島の歴史に新たな1ページが加わったといえます。

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